カルチャーから知る世界と、自分のあしもと。第5弾!!
本日紹介する本は
「海をあげる」
著者:上間陽子さん
この本は沖縄で生れ育った著者である上間陽子さん
筆者は沖縄で、若年出産をした女性の調査や支援を続けている琉球大学教授。
幼い子と普天間のそばで暮らす作者のエッセイ集。
性暴力や基地問題という沖縄の抱えている現実
軍隊と隣り合わせで暮らす苛立ち
沖縄戦を経験したおばあのはなし
小さな娘のそばで沖縄を生きる痛み
あの美しい沖縄の海が、赤くにごってしまった日
沈黙させられている人たちの話
上間さんの言葉はとても静かで丁寧で優しい。
でも
逆に力強くて叫びのようにわたしたちに突き付けてきます。
頭をぶん殴られたような胸を引き裂かれるような気持ちで最後本を閉じました。
重みがずっしりとのしかかり
しばらくは何も手につかず、動けず。
ぼうっと本の内容を反芻する時間に数日費やされました。
わたしたちが知るべきことがここに詰まっています。
岡田ちひろ